便座と便器の隙間から漏れるんよ:障害

洋式トイレの便座と便器の隙間からの漏れ、
なんとかしたいと強烈に思った出来事を書いてみる。

介護施設でのこと。
トイレから、「おーい、おーい」と大きな声がするので、行ってみると。

洋式トイレに座った男性の足元に、大きな水たまりが。

スタッフが来るまで、座って待ち続けておられて。

びっくりしたけど、
・・・ケガがなくて、良かった・・・  

と、いうのも。

その方は、右半身の麻痺があり、
手すりをもって立ち座りはできるけれど、
ズボンの上げ下げは、介助が必要。
だから、ナースコールで呼んでくださいね、とお願いしてました。

でも、集団生活で一斉に食事をすれば、
トイレに行きたい時間も集中しやすく、スタッフがすぐ行けないことは多い。
となると、待てずに動いてしまう方もおられて、
この方も、たまにそういう場面がある。

もし、この、濡れた床の状態で、
一人で動いていたら・・・、
滑って転倒するリスクは急上昇!!!

しかも、この方は失語症もあって、
思っていることを、言葉で伝えるのは難しい。
伝えられないもどかしさがありながら、じっと待ち続けるのは、さらに大変なことだろう。

私たちがやっと駆けつけたとき、
身振りで、おしっこが便器外へ出てしまったこと、
ズボンも靴も濡れてしまったこと、
そして、申し訳無さそうに頭を下げてこられて。

これって、どーなの??
考えざるを得なかった。

隙間からおしっこが漏れるって、
私自身や子どもの場合は、いやだな、とは思っても、まぁ、その程度のことだった。
掃除だって、そんなひどい汚れが頻繁にあったわけじゃない。

でも、この方は、
床に漏れてるおしっこがあったら、滑りやすく、立つのも危ない、
命にかかわる大怪我につながりやすい。

そもそも、おしっこするときも、
左手で手すりをもって体を支えたら、それで精一杯。
右手は麻痺でほとんど動かない。

おしっこの飛ぶ方向を手でもって調節、なんてことは難しいのだ。

それなのに。
恥ずかしかったり、申し訳なく思ったりって、かなしすぎる。

本人が悪いわけじゃないのに。
悪いのは、隙間だよ。
たかが隙間くらい、なんとかならんのんかい!って、思いませんか???

おしっこガードを考える直接のきっかけになった出来事でした。

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